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お彼岸によせて
今日は、秋分の日。
1週間あるお彼岸の中日(ちゅうにち)になります。
お彼岸は、この秋分の日を中心にしていると言えるでしょう。
なぜでしょうか。
秋分の日(春分の日も)は、太陽が真東から昇り、真西に沈むと言い、昼と夜の時間の長さが、ちょうど同じになります。
昼は明るいことから、眼にみえる世界、物質世界、手で触れられる世界をあらわします。
これに対し、夜は暗いことから、眼に見えない世界、心の世界。宗教の世界もこちらに属すると言えるでしょう。
つまり、それらの世界を「等しく大事にしましょう」と教えています。
私たちは、眼にみえる物質世界に重きを置いて生活していますが、それだけでは不十分です。
人間としての本当の幸福とはなんでしょうか。自分のこころや、相手のこころに目を向けて見ましょう。
また、先祖の仏壇や、お墓に手を合わせた時のあの安堵感も、心の世界に属すると言えるでしょう。
一方にかたよらず、両方の世界を等しく大切に。バランスよく生きていきましょうとお彼岸は教えています。
お寺の「仕入れ」について
お堂やお墓にお供するお花やお供物は、月に1〜2度、茨木の中央卸売市場に買い物に行きます。
これを寺内では、「仕入れ」と呼んでいます。
近隣のスーパーで求めることもありますが、量が多いことと、店主、従業員さんとの会話の中で、内容を決めていくのは面白いと感じています。
前回は、新鮮な小菊を沢山仕入れることができ、全てお花を替えるとこができました。
青果店では、旬のものを尋ねるのですが、果物に対する自分の知識のなさに赤面します。
どこの店舗も何十年とされていることから、関係性を築くことが、この仕入の醍醐味のような気がしています。
これからも、仏さまに、できるだけ瑞々しいものをお供できたらと考えています。
お墓って何
お盆のお参りの最中、自分の家のお墓に参ってきました。
50年ぐらい前に造成され、住宅地の中の丘の辺りにあります。
お墓参りを終えて、ふと、お墓ってなんだろう、って考えが浮かんできました。
答えは色々あると思います。先祖をまつるところ、家の礎となるところ…等など。
その時私の頭の中に浮かんできた答えは、『いつか自分が行くところ』でした。
先祖がそこに休んでいらっしゃるから、という理由もありますが、いつか自分も入れていただく所だから、今からおまつりやお世話もしますし、除草やお掃除にも身が入るのかな、っと。
お参りの最中、ふと、想いを馳せました。
フランスから友人が来寺
7月の終わり、フランスから友人が訪ねて来ました。
最初は大学の交換留学生で来日され、知り合って、もう27〜28年のお付き合いになります。
長期のお休みを利用して、観光に来られたとのこと。ご主人と一緒にお寺にお泊りいただき、ご夫妻といろいろなお話しができました。
今日の国際緊張のこと、温暖化のこと、フランスのスイーツのこと、任天堂のゲームがフランスでも人気があること、等など。
中でも興味深かったのが、両国の宗教のこと。フランスでは、カソリックが多いが、今日、なかなか若い方が神父にはなられず、神父が高齢化してきているそうです。また、仏教も人気があり、礼拝施設、お寺もあるそうです。
長くここで自坊のことばかりしてきたせいか、どのお話もとても新鮮に感じられました。フランス、一度訪れたい国です!
4年ぶりの普通のお盆
今年は、あまりコロナの心配をせずに、お参りや、参拝者をお迎えできる普通のお盆です。
檀信徒宅へのお盆参り、施餓鬼会、永代供養墓のご供養など。少しずつ以前の状態に戻していきたいと思います。
お盆は、年に一度、ご先祖様がご家族のもとへ、お帰りになられる期間です。
自分より先にあった命に想いをはせて、今生きている自分の命をじっくりと見つめる時にしてほしいと思います。
暑い日が続きますので、ご自愛ください。熱中症に気を付けて!